東南アジアの日系企業を静かに蝕む“優しさの罠”

東南アジアで日系企業の支援を続けていると、どの国でも共通する光景に出会います。
それは 日本人駐在員が、ローカルのやり方を“盲目的に尊重しすぎる” という現象です。
多くの場合、きっかけはこうした言葉です。
「この国では〇〇が当たり前だから」 「ここでは日本式は通用しないから」
一見するとローカル文化への配慮ですが、実際には 意思決定を現場に丸投げする口実 になってしまっているケースが非常に多いです。
これは結果として、トップマネジメントが負うべき組織づくりの責任からの“逃げ”となります。
262の法則が示す「最も危険な層」とは?
“262の法則”では、組織は上2、中6、下2に分かれると言われます。
多くの日系企業では 「下の2」をどう扱うか に焦点が当たりがちですが、実は本当に危険なのはそこではありません。
実際に組織を壊すのは、「ズレた正義感を持つ6」。
彼らは悪意があるわけではありません。 むしろ100%善意で、こう考えています。
「下の2がかわいそう」 「もっと優しくすべき」 「厳しい評価基準はローカル文化に合わない」
しかし、このタイプの特徴があります。
・ 自分自身は突出した成果を出せていない
・ その代わり「優しい自分」で存在感を保とうとする
・ 結果として、下位層を過剰にかばい、基準値を下げる方向で動く
この動きを放置すると、長期的に必ず組織が壊れます。
基準が下がれば売上も利益も下がり、優秀層に払える報酬が減る。
すると 本当に残すべき「上の2」が先に離脱する。
残るのは、甘やかされることに慣れた中位〜下位層だけ。
この悪循環は、多くの日系企業がすでに経験しています。
PandaTestが見抜く「ズレた正義感を持つ6」の特徴
PandaTestは「下位20%のリスク層を見極めるツール」 として使っていただくことも多いですが、
成果は出ないが“ズレた正義感を持つ6”というタイプも見抜くことができます。
彼らの典型的傾向
* 「やさしさ」を優先し基準を下げる
* 下位2を過度に庇う
* “現地文化”を盾にして改善を拒む
* しかし自分では成果ベースの行動が弱い
PandaTestでは、この構造を透明化できます。
だからこそ、駐在員が現地文化に飲み込まれる前に、客観的に組織を診断し、軌道修正が可能になります。
組織に本当に必要なのは「優しさ」ではなく「基準」
下の2が出ること自体は仕方ありません。
しかし、組織として合わせにいった瞬間、全体が崩れます。
優しさと甘さは異なり、甘さは、確実に組織の寿命を縮めます。
東南アジアのマネジメントに必要なのは、
“文化に配慮しながらも基準を守る” バランスです。
PandaTestが示しているのは、まさにその「基準」をつくる客観データです。






