こんにちは。
東南アジア向けオンライン適性検査PandaTest開発者の安済です。

今回は「論理的思考を測りたい」に潜む誤解について考えていきます。

たまにこれを測りたいという声はいただきます。
気持ちも分かりますが、私の考えは下記です。

まず、論理的思考は面接で3分話せばだいたいわかり、
大外れはしないのではないでしょうか?(全てわかると過信しているわけではありません)

多くの企業が「論理的思考を測る適性検査」に頼りたがる理由として、
「面接官が論理的思考が乏しいので、そのスキル不足を補いたい」ならばわかりますが、背景はそうではない様子です。
「面接官に論理的思考はあると認識しているし面接でも測っているつもりだが、結果的に入社後に論理的思考の乏しさを感じる」が実際のところかと思います。
人のパフォーマンスは個人の性格特性と状況の適合によって活性化されたり抑制されたりするため、
面接とは状況が変わったのだからパフォーマンスも変わるよねという整理もできますが、もう少し探ってみたいと思います。
※この整理は特性活性化理論と言います

では、なぜ入社後に論理的思考の乖離が生じているように感じるか。
それは論理的思考の欠如が問題なのではないです。

みなさん、各自、各自なりに論理的思考はしていますが、
ゴール設定や目的設定を誤解錯覚勘違いによりねじ曲げているから、
互いに論理的思考が欠如していると感じるという現象が正しい現実理解です。
つまり、目的設定の誤解や錯覚が原因です。

実際、同じデータや情報をもとに論理的に考えたつもりでも、目的設定が異なれば結論は全く違ってきます。
そのため、論理的思考の有無よりも、「共通の目的やゴールを正しく認識できているか」の方が重要な指標になり得る。
だから、論理的思考を阻害する要因(誤解・錯覚)」を持っているかを見極めることが有効です。

例えば先日トランプとゼレンスキーが口論してましたが、
互いの目的に対しては論理的です。

トランプはあえてゼレンスキーと目的が異なることを
理解した上でディールをやってますが、ゼレンスキーはトランプ側の目的への理解を
欠いたコミュニケーションをしてしまった、そこにアメリカはいつでも
ウクライナの味方だという誤解錯覚勘違いを起こしていたからだと思います。

同じようなことは職場でも起きます。
簡単に言えば、保身です。