ベトナム語対応の適性検査11選 面接だけではわかりにくい、外国人の適正をみるために
今日、日系企業では職場の国籍多様化が進んでいます。
厚生労働省によると日本での外国人労働者数は2020年で1,724,328 人となり増加傾向にあります。また、国籍別では、ベトナムが最も多くなり、443,998 人(外国人労働者数全体の25.7%)となっています(2020年度)。ここに海外進出している日系企業の外国人雇用数を加えるとさらに外国人労働者数が増えることは明白です。
また、日本貿易復興期間JETROによると2020年時点においてベトナムへの直接投資認可件数は4年連続で増加し、ベトナムにおける日本企業の活動は年々拡大しています。1~2年先の事業拡大意欲においてもベトナムの日系企業はASEAN日系企業の中ででトップとなりました。
その中、異なる文化や背景を持つ外国人に対して履歴書と数回の面接のみで採用を見極めることは非常に困難でありミスマッチからくる離職も多いことが事実です。実際、日本貿易復興期間JETROによるとベトナムでは人材確保の課題が顕著化していると報告しています。その中でも、課題の原因として「従業員の離職率の高さ」の割合は増加傾向にあるのです。
そこで今回は日系企業による外国人雇用でトップにあたるベトナム人へ利用可能、ベトナム語対応している適性検査に焦点を当てて、全11種類の適性検査を3つのグループに用途分けして紹介していきます。
全11種類の適性検査一覧
- ミツカリ
- RCリスクチェッカー
- Compass 適性検査
- 不適性検査 スカウター
- HCi-AS
- 3E-IP
- 内田クレペリン検査
- CQI
- CUBIC
- TAL
- PandaTest
適性検査用途分けについて
今回紹介する適性検査は、適性検査の対象者を基に3つのグループに分けることが可能です。それは、「応募者向け」「既存社員向け」「既存社員・応募者向けの両方」です。
「応募者向け」は入社前の人材見極めを目的とした適性検査です。対して「既存社員向け」は、ハイパフォーマーの特定と育成のための既存社員分析などを目的とした適性検査です。また「既存社員・応募者向けの両方」は「応募者向け」と「既存社員向け」の両方へのアプローチができる適性検査です。
既存社員向け
・ミツカリ応募者向け
・リスクチェッカ―
・Compass適性検査
・不適性検査 スカウター
・HCi-AS
・3E-IP
・内田クレペリン検査
・CQI既存社員・応募者向け両方
・CUBIC
・TAL
・PandaTest1. 既存社員向け
ミツカリ
ミツカリは人柄や業務適性、コミュニケーションのクセなどのパーソナリティを診断することでいいチームづくりを支える適性検査です。離職率の改善、人や組織のデータ化、そして検査結果を基にエンゲージメント向上を正確に適した改善方法を伝えることでサポートします。
検査時間:10分程度
基本費用:登録社員数に応じた月額料金+採用応募者受検による従量課金 (20,000円~/月+採用応募者2,000円/人)
会社や組織のミスマッチを予測し、早期離職を未然に防ぐ (mitsucari.com)
2応募者向け
RCリスクチェッカー
リスクチェッカーは採用にあたり確認しておきたい人材のリスク面を明らかにするために特化した適性検査です。主にコンプライアンスリスク、メンタルブレインリスク、パフォーマンスリスクを見ていきます。それによりリスクを特定し未然に低減させることが可能です。
検査時間:20分間
基本費用:初期導入費50,000円 単価3,500円/人
適性検査RCリスクチェッカー:リスク面に特化した適性検査 (r-checker.jp)
Compass適性検査
Compass適性検査は採用担当者が採用時に知りたい評価項を数値化し、採用成功を実現する為の適性検査です。主にストレス耐性、職業適性、対人関係スタイル、基礎能力(オプション)を計ることが可能です。WEB対応にのみベトナム語は対応しています。(※基礎能力は日本語のみ対応)
検査時間:平均20分間
基本費用:採用適性検査:2,000円/人(税別) ・能力検査:250円/1科目(税別)
職業適性やストレス耐性、コミュニケーションなどの採用者個々の能力を測定することができる適性検査
不適性検査 スカウター
不適性検査 スカウターは定着しない、成長しない、頑張らない人材を見分けることに特化した不適性検査です。精神面の問題を採用前に検知し、入社後の各種トラブル発生率や離職率を低減することが可能です。
検査時間:20分間
基本費用:
能力検査: 無料 ※能力検査(学力検査)だけの利用も可能
資質検査: 864円/人
精神分析: 540円/人
定着検査: 540円/人
不適性検査スカウター: 人材採用で失敗しないための適性検査 (transition.jp)
HCi-AS
HCi-ASは主に採用面接時に使用されている適性検査です。「目標追求力」「対人力」「主体性」の面から候補者の本質を見極められるよう配慮されています。設問の構成が受検者の行動パターンや本質を把握できるよう、日常生活に即していることもこの適性検査の特徴です。
検査時間:10分間
設問数:30問
基本費用:初期導入費50,000円+4,000円(税抜)/人~
職務適性・ストレス/メンタル診断・検査・テストHCi-AS | ヒューマンキャピタル研究所 (hci-inc.co.jp)
3E-IP
3E-IPは学歴・職務経歴だけでは分からないビジネスに必要な知的能力と、面接では見極めづらい性格やキャリアに対する価値観を測る適性検査です。これにより大学入試偏差値や学校名といった“肩書き”に左右されることなく、採用・入社後に活躍できる人材=人財を発見し、その中身を見極めることが可能になります。
検査時間:計35分(3E-i 約20分+3E-p 約15分)
基本費用:
標準プランの場合(期限:1ヶ月)
基本料 15,000円 採点料 5,500円/件(税別)
パックプランの場合(期限:1年)
120,000円/20件(税別)
3Eテスト グローバル版|エンの適性検査3Eテスト (en-japan.com)
内田クレペリン検査
内田クレペリン検査は応募者・従業員の本来の「働きぶり」が想像できる適性検査です。簡単な一桁の足し算を30分間行うだけの、シンプルな“作業”をさせることで、能力面と性格・行動面の特徴を特定し実際の“働きぶり”を測ることが可能です。
検査時間:30分間
基本費用:2,090円/人~
CQI
CQIは外国人採用において、「日本文化に合うか」「異文化に適応できるか」を測る適性検査です。外国人採用に特化した2つの測定項目、「文化適合度」と「異文化適応度」から応募者の適性を正確に把握することが可能です。それにより、選考時・外国籍人材採用基準・配置の課題解決をサポートします。
検査時間:約25分間
基本費用:3,000円/人~
活躍する外国人を見抜く「外国人向け適性検査」│CQI-異文化適応力検査 (aimsoul.com)3 既存社員・応募者向け両方
CUBIC
CUBICは性格・個性などの基本特性、価値観、職場での社会性、仕事への意欲の源泉など検査可能です。それらを基に採用基準を客観的に分析することができます。また、採用シーンだけでなく既存社員の適材配置や効果的なマネジメントに最適です。
検査時間:20分間
基本費用:採用適性検査2,000円/人~・基礎能力検査1,650円/人~
CUBIC WEB適性検査 (CUBIC for WEB)TAL
TALはベトナム人受検者を対象とした、採用時・人材マネジメント適性検査です。受検者一人一人のタイプ・強みや弱みといった特徴などのコメントが付いたレポートにより、ベトナム人の仕事の仕方や考え方を理解して、指導や育成、コミュニケーション方法をサポートします。
検査時間:計約20分(36問 選択式 約15分+図形アイコン配置 約5分)
基本費用:初期費用10,000円(税別)+3,500円(税別)/人
TALベトナム語版 (jinsoken.jp)PandaTest
PandaTestは面接では見抜きにくいポイントをデータで可視化する、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアなどを中心とした東南アジア圏向けのオンライン適性検査です。「組織内行動特性」「ストレス耐性」「職務適性」の3つの評価項目で受検者を評価します。
離職率の低減とハイパフォーマーの特定・増加が可能です。また同時に使えるPanda surveyを利用することでワーク・エンゲージメント(仕事に対しての活力・熱意・没頭度合い)を定点観測し、サプライズ退職の予防や適切な教育を提供することによる各社員のパフォーマンスの向上が可能です。
検査時間:20分間
基本費用:初期導入費2,000,000vnd+30,000vnd/人~ (日本円で約11,900円+180円~)
入社後のミスマッチを防ぐオンライン適性検査-Pandatest
最後に
今回はベトナム語対応に適性検査を紹介しました。ベトナム人材の需要が日本またはベトナムの日系企業の中で高まる中で、人材確保の課題は顕著になってきています。
自身の感覚でベトナム人材を見極めていくことは、文化の差や限られた時間での採用活動などにより限界があるのかもしれません。その中で、上記に挙げた適性検査のうちから目的に合ったものを選び、利用することで人材の課題をこれまでよりスムーズに解決・改善できることが期待されます。
ぜひ、人材の課題解決の手段として、適性検査を取り入れることも考えてみてください。